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1 2006年 12月 27日
旅の回想録、ニュージーランド紀行(1997年)の続きです。
-- 1997年3月8日(YHA Nelson) 翌日になっても天気は良くならず、ウェリントンの街には今日も雲が低く垂れ込め雨が降り続いていた。天候は良くなるどころかさらに悪くなった感さえある。それを確信したのは、フェリーターミナルに着いてからなのだった。何と言っても、悪天候のため南島行きのフェリーが出航出来ず立ち往生してしまったからなのだ。 フェリーターミナルは、南島に渡りたい旅行者や地元の人であふれ、出航できるようになるまで待つしかないようだった。本日欠航と決まっていないのがせめてもの救いだった。日本人の旅行者も結構いて、とりあえず「どうなるんだろうね?」と互いに旅の情報交換をしたりした。日本人の多くは大学生で時期的にも卒業旅行で来ているということだった。 3時間ほど待って「今日はウェリントンに停滞かな」と諦めかけていると、出航すること決まったと放送があり、ターミナル内からは歓声が上がった。しかし、この後に大変な航海が待っていたとは予想もしなかったのだが… フェリーはイルカのマークが船体に描かれた割と大きな船で、乗客や車を満載し出航した。港を出て海峡の海に入ると、とたんに船が大きく揺れるようになる。天気が回復したから出航したという訳ではないとすぐにわかる。大きな船なのでさすが転覆することはなさそうだが、かなりの揺れである。船内は先程まで出発を喜ぶ声が多かったが、それはすぐに止んで揺れとの闘いが始まり、ちょっと落胆した雰囲気に変わっていったのだった。 ![]() 船内にいると船酔いしてしまいそうなので、屋根のあるデッキに出ることにする。実は自分は船酔いしやすいタイプなのだが、空気がいいところならまだ何となるのである。それにしてもこの時の揺れは、(今考えても)かなり大きなものだったと思う。船の後方から遠ざかりゆく北島を眺めていると、いくつもの波がまるで大きな岡のようになってその向こうに、海岸線が見えているのだった。かなりの揺れ中、やはり怖いので柱や固定された椅子に掴まりながら過ごす。海峡の雨風は冷たく何度か船内に入ったが、多くの人は揺れや船酔いでぐったりしている感じで、対岸への到着を待ちわびていた。 ![]() (↑あらためて写真を見るとそれほどでもないようですが、一番凄いときには写真など撮っている場合ではありませんでしたよ...と弁明しつつ、この写真はモノクロにしてみました。) やがて北島の陸地は見えなくなり、うねりはさらに大きくなって、この先どうなるのだろうとさすがに心配していると、あるときから急に波が小さくなる。どうしたのかと思って見渡すと船の進行する両側に岬のような陸地が伸びていて、どうやら南島の入り江に入ったらしい。これでもう安心のようだった。 入り江の中の海は先程の嵐が嘘のように静かで、しかも天気まで良くなってきたのだった。非常に細長い入り江で、両側に伸びた岬に陽が射して、岩ばかりと思っていた岸辺には無数の黄色い花が咲いているのが見えた。 ![]() 入り江の一番奥がピクトンの港で、小さな町があるだけのところだった。穏やかで感じの良いところなので、泊まっていきたい気もするが、日程の都合上すぐに次の目的地へと向かわなければならない。フェリーで出会った日本人学生の多くは鉄道でクライストチャーチ方面へ向かったが、僕のとったルートはその反対側のネルソン方面へ。そちらに向かうバスには乗客はあまりいなかった。 ネルソンまでは思いの他遠く、牧場のある田舎の風景を抜け、峠越えで山道をくねくねと走り続ける。運転手の趣味なのか、車内にはビートルズの曲が小さく流れ続けていた。そのBGMと風景は実に合っていて、イギリスの風景もこんな感じなんだろうかと考えながら、「The long and winding road」などを聴いた。 ネルソンに着いてユースホステルに荷物を置くと、もう寒くないし晴れているしということで、気分良く散歩する。ステンドグラスの美しい教会や緑豊かな公園、ちょっと歩けばすぐに終わってしまうのだがとても愛らしいメインストリートなどをゆったりと歩いた。 ![]() ![]() ![]() 夕食を自炊(いつものインスタントパスタです)した後、テラスで南十字星でも見えないかと空を見上げていると、遂に見つけることができた。ユースのあるあたりは町の中心で街灯も多く見えにくいが、一等星が2つもある小さな十字の星の並びは間違いない筈で、とても嬉しかった。 空を眺めているうちに、テラスにはなぜか日本人ばかり4人ほど集まり、その一人が持参していたアウトドアストーブでお茶を入れてくれた。皆20代前半で、ワーキングホリデーでN.Z.に滞在しているのだという。ところどころで働きながら、旅をしていると言っていた。大変なことも多いのだろうが、とても羨ましい限りだ。カナダで出会ったワーホリの人たちもそうだが、皆いい顔をしていた。ワーホリ君たちとの話は尽きることなく、南十字星の下で穏やかな夜は更けていったのだった。 -- ここまでお読みいただき、ありがとうございました。2006年のBACKPACKER'S NOTEも、あまり更新できませんでしたが、ここ迄で終了です。年末年始はまた旅に出かける予定で、中欧のスロベニア〜クロアチアを旅行してきます。では皆様良いお年を。 ■
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by backpacker_f
| 2006-12-27 03:12
| BACKPACK
2006年 12月 16日
先週の日曜日、白馬47スキー場に行ってきました。
-- ![]() 例年だと近場(ホームゲレンデは八ヶ岳周辺)でお気軽お気楽にシーズンインしていたのですが、今年は何となく「本格的に雪のあるところに行きたい!」と白馬まで足を伸ばしてみました。 ![]() 本格的に雪はあったのですが、この日はずっと雲の中。ほとんど何も見えず、何度かホワイトアウトしそうになる程ではありましたが、いい雪が降り続きパウダーも楽しめました。 実は日帰りだったのですが、「以外と遠くないかも」とちょっとクセになってしまいそうで怖い(またお金が...)backpacker_fなのでありました。 ■
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by backpacker_f
| 2006-12-16 06:17
| CAFE
2006年 12月 12日
旅の回想録、ニュージーランド紀行(1997年)の続きです。
-- 1997年3月7日(Wellington Down Town Backpckers / Wellington) 脈略のないストーリーの悪夢にうなされ、何度となく目を醒したり眠りに堕ちたりを繰り返すうちに、自分が夜行列車のシートにいるのだということに気付いていく。乗り心地の悪さからなのだろうか? まだ目覚めない思考力を戻して行くうちに、ようやく寒さのせいなのだということもわかってきた。薄明るくなった車窓には海岸の風景が浮かび上がり始めていた。 外は冷たそうな雨で、その冷気はガラス越しに車内をも支配していた。あまりにも寒いので、上着を荷物から出して羽織る。南国の陽気だったオークランドとはうって変わり、冬の東京に戻ったかのような寒さだ。雨が降る岩だらけの急峻な海岸を眺めながらまたうとうとしていると、いつの間にか静かにウェリントン駅に到着していた。 外はかなり寒く、ホームの売店で買ったコーヒーの温かさが沁みた。駅前は東京駅の丸の内口に似たような感じのところで、その駅前広場に面したバックパッカーを訪ねると、空きがあるというので、早速チェックインさせてもらう。こちらで言うバックパッカーというのはユースホステルのようなドミトリータイプの安宿のことで、節約旅行者が多いのかこの国ではそういった宿が充実している。しかも首都駅のターミナル前の一等地にそんな安宿があるというのも驚きなのだった。 部屋は2段ベットが2つある4人部屋で、バスルーム付きだった。かつてはちゃんとしたホテルだったのかも知れない。先客にはスウェーデン人とカナダ人のどちらも長身の男が「おはよう、ようこそ」挨拶してくれた。 ウェリントンの一番の印象は「雨」。あの後もいろいろと旅をしたけれど、そういう風に感じた街はそんなにはない。もうひとつ挙げるとしたら北米のシアトルだろうか。どちらも短い間しか滞在していないので、住んでる人からは「そこまでひどくない」と言われるかも知れないが、あまりにも強く印層に残っている。実際にどちらの街も降水日は多く、やはり「レイニーシティ」と言われているらしい。 ![]() 雨具を持って街の散策に出かける。降り頻る冷たい雨の中、ナショナルミュージアムに辿り着くと、改装工事中で閉まっていた。代わりにシティギャラリーというのを見てみるが、本当に市民の描いた絵が展示してあるだけなのだった。でも雨宿りできたのだから、とりあえずは良かったけど... 高台の住宅地へ繋いでいるケーブルカー乗り場へ。赤い小さな車輌が急な斜面をぐんぐんと引っぱり上げられていく。途中にはニュージーランドらしく、ラグビー練習場などがあった。そして雨に濡れた緑が美しかった。やがて頂上へ。頂上駅近くにはレストランがあって、(ランチビュッフェもやっていたので)また雨宿りということで昼食とする。レストランの大きな窓から晴れていればなかなかの眺めなのだろうが、相変わらず外は雨に煙ったままなのだった。 ![]() そこから近いカーター天文台を見学する。古い小さな天文台で特に凄いというのはないのだけれど、国立天文台ということらしい。訪れているのは僕くらいで、観測ドーム見学の後、壁に貼ってあった「有料スライド上映」というのを頼んでみる。すると真面目そうな天文台の職員の男が、たったひとりのために上映会を行ってくれた。内容は星の誕生や星雲・星団の写真で、子供頃から星好きだった僕には見た事あるものばかりだし、英語の解説にもついていけなくて、ちょっとうとうとしてしまったのだけど...全く何をしているのかと思うのだが、こんなに天気の悪い日に暖かい部屋で雨宿りできるというのは、実にありがたいことなのだ。 ![]() ![]() 上映会が終わり外に出ると、雨は上がっていて、天文台の敷地内に植えられた花々が美しかった。せっかく天気も回復したので、ケーブルカーには乗らず歩いて下っていくことにする。急斜面の階段や坂道を下っていくと、出たところは「蜂の巣」と呼ばれる変わった外観の国会議事堂の前だった。議事堂の周りもに美しい花々が咲く静かな公園があったが、またも大粒の雨が落ちてきて、さすがにオークランド観光はあきらめることとした。(と言っても観光するような場所もあまりないところではあったが…) ![]() 夕食はバックパッカーのキッチンで何か作ろうと思うが、辺りはビジネス街の中心すぎるためか、スーパーマーケットも食料品店も見当たらなかった。唯一近くのガソリンスタンド内に併設された小さなコンビニコーナーを見つけ、パンとかインスタントパスタを買う事ができた。 食事後、洗濯でもしておこうと最上階のランドリーへ。待ちながら日記をつける。外の窓には、強い雨風が嵐のようになって叩き付けられていた。ガイドブックよるとニュージーランドの首都はかつてオークランドにあったのだが、南島とのバランスをとるために、海峡に面したこの地にウェリントンをつくり遷都したのだという。しかしながらこの地の天候の悪さは予想以上で、でも戻す訳にもいかず首都がレイニーシティということになってしまったらしい。 雨の街はその後も本性を見せるかのように咆哮を続けていたが、ランドリー室は暖かくいたって平穏で、乾燥機だけがゴロンゴロンと音をたて続けていた。 -- google mapで泊まったバックパッカー「Wellington Down Town Backpackers」の場所を調べてみると、本当に駅舎の目の前なのでした。「東京駅でいえばこの場所丸ビルだよ」という程の立地で、ちょっと笑ってしまいした。さすがバックパッカーの国(勝手にそう思っている)N.Z.の首都です。 Wellington Down Town Backpackersのサイトです。 http://www.downtownbackpackers.co.nz/ ■
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by backpacker_f
| 2006-12-12 02:12
| BACKPACK
2006年 12月 02日
久々に音楽のコラムです。
今日は、最近僕がすっかり恋してしまっている、イギリスの女性シンガーライターについて紹介したいと思います。もちろんCDのリスナーとしてですが… KT Tunstall 「Eye To The Telescope」 ![]() このアルバム、日本では彼女のデビューアルバムとなりますが、曲の良さやシンプルなアレンジの格好良さ、そして何より彼女の中音域を中心に聴かせるストレスのないボーカルが素晴らしい。ノラ・ジョーンズやフィオナ・アップルに近い雰囲気というと何となく伝わるでしょうか? ほとんどヘビーローテーションで毎日の飽きずに聴いています。 そして、彼女の弾くアコースティックギターの他にWurlitzer pianoも聴く事できます。これがまたいい感じを出しています。Wurlyはこういったちょっと枯れた感じのアコースティックロックに良く合っていてカッコいいんですよ。 ループペダルを使用した「Black Horse and the Cherry Tree」(ほとんどどうやっているのかわからないがとにかく凄いパフォーマンスをここで見れます。http://www.toshiba-emi.co.jp/intl/special/0604kt/)、今公開中の話題映画「プラダを着た悪魔」のテーマ曲「Suddenly I See」、なんとなくクリスマスに似合いそうな曲「Universe & U」などいい曲ばかりですので、ぜひ聴いてみて下さい。 -- うちのWulyでもこういうのやりたいと思いつつ(実際のところほとんど実現していないのもどうかと思いますが…)、早くライブ告知等できるようにしていきたいとちょっと焦る今日この頃です。 ■
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by backpacker_f
| 2006-12-02 19:32
| MUSIC
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