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2007年 08月 15日
旅の回想録、今回よりカリフォルニア紀行(2007年夏)がはじまります。
-- 2007年7月23日(Aida Plaza Hotel / San Francisco, CA) 話はいきなりサンフランシスコに飛ぶのである。昨年にも訪れているので、空港からBART(地下鉄のようなもの)に乗り換えパウエルで降り、ケーブルカーの行列に並ぶ大勢の観光客を横目に大きなバックパックを背負い「まだ午前中だし、余裕余裕」と、昨年滞在したUSA Hostelsへ向かう。 道を間違うことなく、その住所に着いたのだが、何か様子が違う。よく見ると「Hostel Amsterdom」という宿に変わっていたのだった。まあそれでも同じようなホステルだからいいかとフロントで尋ねてみると、ドミトリーは一杯でツインルームだったらあるということだった。それだとホテル並みの値段(それでも安いのだが)になってしまうので、他のところを当たることにする。 USA Hostelsは確かもう一軒ある筈で、ガイドブックを頼りにその住所へと向かう。他にも「安い部屋があれば、それでいいか」と途中いくつかのホテルで空き部屋を尋ねるが、どこも一杯か100ドル以上もする部屋なのであった。そして肝心のUSA Hostelsでも満室なのであった。「宿くらい現地で何とかなるのさー」と予約もせずに来てしまったおかげで、「既に失敗している...」ということに気付くのである。まったく愚かなのである。 他人事のように言っても仕方ないので、とにかく歩きながら宿を探す。いくつかの安そうなホテルを訪ねながら歩いていくと、いつの間にかあまり街がきれいでないエリアに入ってしまう。これ以上行かない方がいいかと思いながら、最後に訪ねたホテルで、「うちは一杯だが、マーケットストリートにあるホテルが空いているのでそちらに行ってみてくれ」と教えてくれた。言われたとおりマーケットストリートを探していくと、そこはBARTが地下に通っている、さっきのパウエルの近くではないか。つまり一周してきたわけだ。マーケットストリート(東京でいう銀座のようなところ)に出るまでは本当に治安の良くなさそうなエリアで、はじめてサンフランシスコの本当の姿を見た気がした。ホームレス、仕事が無いような人たち、突然大声で叫ぶ若者...そして匂いも酷い。行列があったが、教会か何かが行っている無料の食事に並ぶ人たちだったのだろう。多くの人たちの目に輝きは無い様に思った。 辿り着いたHotel Aida Plazaはマーケットストリート沿いにある古い高層のビルにあり、フロントに訊いてみると75ドルでシャワー付きの部屋を用意してくれるというので、もう面倒くさいのでそこに泊まることにした。 このホテルの部屋数はたくさんあるようだが割と空き室が多いようで、場所があまり良くないということらしい。確かに隣の建物はストリップ劇場(!)だし、裏通りに入ると先程書いたような雰囲気なので、確かに場所は良くない。しかし交通の便はいいし(R.E.I.も近い)、エコノミーであるがちょっとクラシカルで、廊下や階段に絵が飾られたりしている、なかなかの感じいいホテルなのであった。部屋も7階のマーケットストリート側でない方にしてくれていて、割と静かだった。窓を開けると有名なメジャーリーグで有名な球場が見え、サンフランシスコ湾の香りを含んだ風が部屋に入ってきた。 落ち着いたところで、Dr.Bobに電話をかけてみる。Dr.Bobとは、去年ヨセミテで会ったトレッカーで(二日キャンプサイトが同じだっただけだが)、面倒見のいい人でキャンプの時のいろいろとお世話になったり、その後もメールでやりとりしていたのだ。昼間なのでどうかと思ったが、携帯に繋がり「R.E.I.(有名なアウトドア用品のチェーン店)に行くんだろう。今日は時間があるから、これからホテルに向かうよ。」と言ってくれた。 1時間くらいかかるというので、とりあえず昼食をとりに外へ出かける。マーケットストリート沿いに歩くと、Cancunというタコス食堂があったので入ってみる。小さい店だが、いかにもメキシコから来たような男達がキッチンで美味しそうなタコスを作っている。実際、メチャメチャ美味しかった。「アメリカの食は今イチ」と一般論で良く言われるが、店を選べばそんなことは無いのである。 Dr. Bobはホテルのロビーまでやってきてくれて、「久しぶり」と握手し、すぐにR.E.I,へと向かう。店に着くとBobのアドバイスでウォーターフィルターを選ぶ。それとJMT(ジョン・ミューア・トレイル)のセットになっている地図、ドライフード、ストーブ用のガスなど合計で130ドル近くも買ってしまった。Bobがいるおかげで、迷わず的確に選べるのも大変ありがたい。 荷物を部屋に置くためにホテルへ戻りながら、Bobといろいろ話す、以前動物園で仕事をしていると言っていたBobだが、現在は警備の仕事をしていると言っていた。仕事が夜なので、こうして昼間に時間があるのだそうだ。山歩きは最近サンフランシスコ周辺の山も歩いたりしているそうだが、8月には再びJMTを踏破する予定と言っていた。その後で動物園の仕事に戻りたいとも語ってくれた。 買い物の後は、フェリーターミナルへ。ここにAmtrakの乗り場(正確にはバスストップだが)があり、あらかじめヨセミテ行きのチケットを買っておいたほうがいいとのBobのアドバイスなのだった。 チケットを入手すると、ピア(埠頭)沿いにフィッシャーマンズワーフまで、延々と歩いて行く。サンフランシスコ港のピアはフェリーターミナルがpier1で、そこから順にフィッシャーマンズワーフのpier45へと続いている。トラムも平行しているのだが、Bobは「こうして歩くのほうが、JMTのウォームアップになるだろう」と言う。確かにそうなのである。実際、今回のためにトレーニングは全くできなかったし、それに久しぶりのサンフランシスコの青空と海風が本当に心地良かった。 フィッシャーマンズワーフを訪れるのは、有名な巨大パンボウルに入ったクラムチャウダーを食べるためではなくて(笑。あれはもういい)、Trader Joe'sというスーパーマーケットがたまたまそこにあるからなのである。キャンプ用に必要な食料がもう少し必要だったので、「近くにスーパーマーケットは?」訊くと、「それならいいところがある」と連れてきてくれたのだった。ハワイチックなユニークなイラストの描かれた看板が印象的な店で、食品の種類が豊富で安く、地元の人気店らしい。 一通り買い物を済ますと、Bobは「さあ食事に行こう」と言ってくれたのだったが、僕は「せっかくサンフランシスコに来たのだから」と、ベイクルーズツアーに行こうと誘う。実は昨年も乗ったフィッシャーマンズワーフからゴールデンゲートブリッジの下まで行く小さな船のツアーなのだが、とても気に入ってしまったのだ。地元のBobは「?」という感じだったが、「Hiro(僕の呼び名)がどうしても行きたいのなら、付き合うよ...」と折れてくれたのだった。本当にいい人でありがたかったのである。 大勢のお上りさん的な観光客(僕も含まれる)+地元の一名(巻き込まれたBob)を乗せて出発したボートは、船長兼ガイドが船主の奥さん(旦那さんはチケット係)というのも昨年と同じで、彼女の軽快な舵捌きとトークのもと、黄昏のサンフランシスコベイをどんどん海峡への方へと進んでいく。風が強く時々波飛沫が舞うが、本当に気持ち良い。途中、アザラシが見えたり、ゴールデンゲートブリッジの下まで来ると、観光客からは大きな歓声が上がった。そんな中、Bobは携帯で「今、海の上にいるんだよ。付き合わされてしまった...」と、ガールフレンドに連絡を入れているようだった。 クルーズから帰ると、今度はNorth Beach(海岸ではなくそういう地名)まで歩き、ピザ屋で食事。地元の人でいっぱいになっている美味しい店で、ようやくビールで再会を乾杯したのだった。 帰りはチャイナタウンを抜け、パウエルまで歩いて戻る。Bobは「あそこはStupidなエリアだから」とホテルまでついて来てくれ、「山から下りて来たら、今度は僕の家に泊まりなよ」と言って、夜のマーケットストリートに消えていった。本当にBobに感謝感謝の一日であった。 ホテルの部屋で、ラジオを聴きながら荷物を整理する。今回はライブを聴きに行くことはできなかったが、サンフランシスコらしいジャズのFMステーションから、いい雰囲気のセッションがいつまでも流れ続けていた。
by backpacker_f
| 2007-08-15 13:13
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